
左:二輪・パワープロダクツ事業本部 二輪・パワープロダクツ開発生産統括部 マリン開発部
マリン研究科 川畑様
右:二輪・パワープロダクツ事業本部 二輪・パワープロダクツ開発生産統括部 マリン開発部
マリン研究科 アシスタントチーフエンジニア 松岡様
モビリティ業界を牽引する本田技研工業株式会社様。同社マリン開発部では、クローズドなマリン市場におけるデータ収集の難しさに頭を悩ませてきました。今回、その課題を解決し、開発の現場を変革するために導入された「ShtockData」。なぜ同サービスが選ばれたのか、そして導入後にどのような成果が生まれたのか。プロジェクトの最前線で指揮を執る松岡様、川畑様にお話を伺いました。
ーーはじめに、事業内容や業務内容についてお聞かせください。
松岡様:私たちの所属するマリン開発部は、プレジャーボートや漁船向けの船外機(エンジン)開発を担っており、現在、二輪・四輪自動車に続く「第三の柱」として全社的に注力している成長領域です。
私は完成車セクションリーダーとして、開発部内で船外機だけでなく、それを搭載する船も含めた製品全体を俯瞰する立場から、グローバル市場調査や競合分析を基にした商品企画・仕様検討、試作評価、量産仕様の確立までを担当しています。
川畑様:私もマリン開発部に所属しております。以前は技術営業に携わっており、その際、船外機が実際に稼働する現場で培った知見や生のデータを基に、将来の商品競争力向上につながる開発テーマの検討や、市場ニーズを踏まえた商品価値の創出にも取り組んでいます。
ーー導入前に業務上課題となっていたこと
松岡様:マリン業界はクローズドな市場特性を有しており、グローバルでのシェア拡大に向けた商品開発を加速するためには、市場・顧客・競合情報を継続的に収集・分析し、開発精度を高めていくことが重要です。しかし、情報流通が限定的な業界であるため、従来の情報収集は各地域・各販売店・各マリーナといった個別の「点」の情報に依存していました。その結果、グローバル市場全体の動向や競合の変化を「面」として俯瞰的に捉えることができないことが最大の課題でした。
ーーキーウォーカー(ShtockData)を選んだ理由
松岡様:以前は個人でExcelマクロを組み、市場データの収集を行っていました。しかし、専門知識不足による工数の増大や精度の低下に直面し、収集件数の拡大とともに運用負荷が増大したため、継続的な活用には限界がありました。
市場情報の収集・分析手法の高度化を検討する中で、「ウェブクリッピング」「クローリング」というキーワードをきっかけに、キーウォーカー社を知りました。
複数社へ同時に問い合わせを行いましたが、中でも最初のアプローチが非常に迅速で、熱意あるご提案をいただいたキーウォーカー社との商談を優先しました。実際の打ち合わせにおいても、こちらの潜在的なニーズを汲み取ったプラスアルファの提案をいただき、1時間足らずの簡潔なミーティングでプロジェクトがスムーズに具体化していきました。
懸念していた運用負荷やリスクをすべて解消でき、高いコストパフォーマンスで大量のデータを安定的に取得できる。これこそが「ShtockData」の導入を決めた最大の理由です。
また、市場データを「点」ではなく「面」として網羅的に把握するために、オプションでダッシュボード作成のご提案をいただいた点も非常に良かったと思いました。
ーー「ShtockData」を利用した後の効果
松岡様:「ShtockData」の導入により、マクロを組んで収集していた頃と比べ、データ取得件数は約460件から約2,200件へと、約5倍にまで大幅に増加しました。単なる件数の増加にとどまらず、実際の製品開発の現場で即戦力となる精度の高いデータが得られたことが、最大の成果だと感じています。
川畑様:この共通データ基盤が確立されたことで、開発・市場・企画といった部門間のコミュニケーションの密度も劇的に向上しました。
ーー「ShtockData」の良いところ
川畑様:「ShtockData」の最大の魅力は、やはりその直感的なUIにあります。専門的なクローリング技術やデータ解析の知識がないスタッフでも、操作しやすい設計になっている点は非常に心強いです。
ーーキーウォーカーの評価
松岡様:高い提案力とサポート品質が非常に良かったです。これまでの経緯や私たちの意図を深く理解した上で、ただ要望に応えるだけでなく、さらに一歩先をいくプラスアルファの提案を常にいただけます。
また、対応のスピード感もさることながら、何より「システム会社っぽくない、温かい雰囲気」もとても印象的でした。専門的な技術の話であっても、こちらが気兼ねなく相談できるようなフラットで親しみやすい距離感があるため、打ち合わせにおけるストレスが全くありませんでした。
ーー今後の展望
松岡様:現在は市場分析や開発領域を中心に活用していますが、今後はさらなる商品競争力の向上に向けて、活用領域をグローバルに拡大していく考えです。
また、オプションで導入したダッシュボードを社内展開し、将来的には開発部の誰もがグローバルの船外機市場の大枠をリアルタイムで把握できる環境を目指しています。それにより市場/開発の最前線にいない関連メンバーに対しても、市場の潮流を視覚的に共有できるようにしたいと考えています。
最終的には、個人が保有する“点”の情報を組織全体で活用できる“面”の知見へと昇華し、特定の個人に頼る「データの属人化」から脱却したいと考えています。誰でも継続的に活用・発展できる共通データ基盤として定着させ、「組織の知恵」としてデータを蓄積・活用できる体制を構築していきたいです。
-本日は大変貴重なお話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。